木挽町の仇討ち⭐️⭐️⭐️⭐️★(4.5)
仇討ちを実現するまでの苦労話かと思いきや、さにあらず。いろんな登場人物が仇討ちの背景や真実を語る中で、事件の本当の姿が立体的に浮かび上がってくる。父と息子、若とお付き、芝居小屋の連中との交流など、温かいエピソードが鮮やかな色彩と共に重ねられていく。大名行列のシーンもまたよい。素晴らしい作品だった。お勧め。
ジョゼと虎と魚たち⭐️⭐️⭐️★(3.5)
ばけばけの母親役で初めてみた池脇千鶴が実によい演技をしている。その母親役の新屋英子がまた味がある。ラストシーン近くの妻夫木聡の涙で映画全てを総括する。切ない映画だった。作品を見終わってタイトルの意味を理解した。
モロッコ、彼女たちの朝⭐️⭐️⭐️(3)
モロッコの映画。英語題Adam。夫を無くした女性とその娘が暮らすパン屋に、妊娠した女性が転がり込む。セリフが極端に少なく、映像もハンディカメラの揺れを感じる。ただし、映像は美しくフェルメールのような画調。後半からエンディングにかけての感情の揺れが素晴らしく繊細。女性監督の長編初監督作品とのことだが、ひじょうに丁寧に作られた、そしてモロッコの家族関係を覗きみることのできた作品。
ぼくが生きる、ふたつの世界⭐️⭐️⭐️⭐️(4)
聴覚障害の両親から生まれた健常者の子供(コーダ)を吉沢亮が演じる。10代後半の母親への反抗、東京に出て得られた自由、自分も経験を積んで初めてわかる親の愛。こうした普遍的な体験を音のある世界と音のない世界という二つの世界を行き来しながら、次々に見せてくれる。駅でのラストシーンは鳥肌が立つほど素晴らしい。
ミッドナイトタクシー⭐️⭐️⭐️⭐️(4)
NHKの連続ドラマ全32話。主演の古川琴音の落ち着いた演技が素晴らしい。まるで深夜食堂のタクシー版のような落ち着いた、味のある人間模様を描く、コクのある作品。のべ1週間ほどかけて視聴完了。
翳りゆく夏⭐️⭐️⭐️★(3.5)
WOWOW製作作品はいずれも質が高い。この作品も一気に視聴したが、登場人物のキャラクターが丁寧に形づくられていて、その上に複雑な、しかし真相があきらかになるとシンプルなプロットが明快になるのがよい。菅田将暉とか大学生役を演じている。若い。
平場の月⭐️⭐️⭐️⭐️★(4.5)
50代以降に刺さる映画。主役の二人の会話が自然で、とても味わいがある。語りすぎない。演技の自然さ、内面から出てくる優しさやちょっとした戸惑いが心に響く。映画の構成もよく練られている。そして、居酒屋の大将役の塩見三省が素晴らしく良い。最近の日本映画の素晴らしさを象徴するような作品。
新凱旋門物語⭐️⭐️(2)
恵比寿ガーデンシネマにて。観客10名程度。新凱旋門は私がパリに住んでいた1989年のパリ祭の時に竣工した。その思い出もあり映画を見たのだが、正直、映画的な興奮はほとんどなく評価低。まったく名前の知られていない新凱旋門の設計家が奮闘するも厳しい現実の中でもがく姿を描いている。ミッテラン大統領が本プロジェクトにここまで関与していたのかというのに少し驚く。
時には懺悔を⭐️⭐️⭐️⭐️(4)
この映画、キャスティングの豪華さに惹かれて見に行った。誘拐をきっかけとするミステリーかと思いきや、さにあらず。人間の弱さと強さ、生きることの意味、善悪の割り切れない感情、無償の愛など、様々な要素が交錯する深みのある作品だった。他の方々も指摘されているように、宮藤官九郎の演技が特に印象に残るが、その妻の役を演じた烏森まどの演技もとても印象に残る。












































