タニワキログ(Taniwaki-log)

日々感じたことなどを書いていきます。

フィジー旅行記

 もう何年も海外に行っていない。6年ほど前に出張でワシントンDCに行ったのが国外に出た最後だと思う。長引くコロナ禍もようやく明けつつあり、直行便が再開してキャンペーン価格で売り出し中のフィジーへ行くことにした。

 

 成田空港へ。夜9時半発のフィジー航空で約8時間のフライト。フィジーは標準時が日本より3時間進んでいるだけなので時差の問題もなく体に負担がかからない。機内のエンタメは日本語字幕のものがほとんどなく、日本語字幕を指定しても中国語だったりする。現地時間で朝9時頃、Nadi(ナンディ)国際空港に到着。快晴。空港から15分ほどのホテルへ向かう。通常フィジーだと海岸沿いのホテルに泊まるのだろうけれど、料金が高いので街中のホテル。宿泊したメルキュールホテルはビジネスホテル風だけれど、中庭は緑が多く水深1.5mのプールも冷たくて心地よい。部屋は1階なので、水着に着替えてそのままプールに直行できる。

宿泊先のホテル

 出発前に某社のeSIMを購入してきた。電波は掴んでいるのに通信できない。おかしいなぁ。ああだこうだとイジってAPNコードが間違っているのに気づくまで約1時間。恥ずかしい。登録し直してようやく通信できるようになった。通信会社はボーダフォンフィジー。問題のない通信速度が出ている。

 

 翌日以降のツアーの申し込みなどを済ませ、近くの市場Nadi Produce Marketsを散策。魚や野菜類が売られていて、売り子のおじさん達やおばさん達が大きな声で話しかけてくる感じで、たいそう活気に溢れている。市場をウロウロして疲れたところで、タクシーにてホテルに戻り、歩いてすぐのスーパーでビールなどを購入。ポテトチップスの種類が妙に充実している。同じモールに入っている、おばちゃん数人でやっている小さなレストランで夕食を食べる。決済は現地の人達はQRコードやVISAが多い。モバイル少額決済サービスのM-Pesaの表示が多いのも印象的。現金を使うのはタクシーに乗る場合などに限られる。ちなみにメーターのないタクシーも多く、乗る前に行き先と値段を確認してから乗る仕組み。街中を走っている車は日本車の中古車が多数を占める。塗装もそのまま残っていて「吉田とうふ店」という車がいたり、「あれ、こんなところに日本のタクシーが」と思ったら、塗装がそのままなだけで現地の人の自家用車だったり。

 

 それにしても、すれ違う人たちが皆んな体格が良くてラグビー選手のよう。あの人たちにタックルされたら確かにひとたまりもないだろう。自分の体重を棚に上げて「ああ、自分は華奢なアジア人なんだなー」と誤解しそうになる。ちなみに現地でも私の着るものはXLだった。なお、現地のテレビはあまり面白くない。チャンネルを回していると、ちびまる子ちゃんが英語で「書き初め」について話していた。フィジーの人たちにわかるんだろうか。

 

 2日目。ホテルのロビーで朝6時から簡単な朝食が食べられる。フィジーは人口の約6割を占めるフィジー系と約4割のインド系が共存している。インド系が多いということはカレー料理が多い。シャバシャバしたカレーに白いご飯。これが以外と美味い。7時過ぎに迎えに来たバスの乗ってDenarau港まで約20分で到着。乗り合わせているのは豪州系の観光客が多い。年老いた父母とその子供達という組み合わせもよく見る。100名程度乗れる中型船で約30分の距離にあるSouth Sea Islandに到着。島がまるごとリゾート拠点になっていて、アクティビティとしてシュノーケリングやグラスボード、パドルボートなどが楽しめる。ちなみに、島内でスマートフォンをいじっていると3Gの表示が出る。

青空とSouth Sea Island

 島から小舟で5分ほど沖に出てシュノーケリング。スタッフがパン屑を投げると魚が大挙して集まってくる。色とりどりの魚たちが珊瑚礁の上を通り過ぎていく。最近寝る時にCPAPを装着しているせいか、シュノーケルをつけても呼吸が安定している。さて、陸に戻ると昼ごはんはバーベキュー。料理というとチキンの出番が多い。ビールやワインも飲み放題。フィジービールは麦の香りが豊かでうまい。午後も浜辺で寝っ転がったり海に入ったりしているとあっという間に時間が経過していく。どこを写真に収めても絵になる。

”青い空と青い海”---そのままである。

 

 島を離れる前にスタッフの皆んなが歌を歌ったりして盛り上げてくれる。これがまた声が柔らかく、コーラスのハモリが美しい。そういえば入国した際にも空港でコーラスで盛り上げてくれていた。おもてなしの心。

歌を披露するスタッフ。かなり上手い。

 5時過ぎに島から船に乗り、Denarau港まで戻る。途中ちょうど夕焼けになり、サンセットクルーズの趣。美しい。再びバスでホテルまで戻り、ホテル内でピザを食べる。久しぶりに泳いで疲れたので早々に就寝。

夕焼けに染まるSouth Sea Island

 3日目。いつもは朝ウォーキングをするのだが、6時半くらいまで外が暗いので、さすがに見送っておとなしく読書。この旅は久しぶりに読書が進む。昨日に続いてホテルで朝食。賑やかな鳥たちがホテル内まで入ってくる。ネットで見る限りコモンマイナという名前か。ブッフェに供されているカレーをとるためのスプーンをつついたり、テーブルの上を跋扈したり、やりたい放題。これは市内のレストランなどでもよく見る光景。

傍若無人なコモンマイナ

 本日は泥温泉ツアーへ。ホテルから車で30分、途中からは未舗装の道路を揺られてサンベト(Sabeto)温泉に到着。野外のジャングルのようなところに温泉が沸いている。源泉は地面から自噴しているのがよくわかる。腐葉土が温泉の底に溜まっている。これを身体中に塗って白く乾燥するまで15分くらい待つ。そして泥だらけの浴槽(第一の湯)に入る。湯加減が少しぬるい感じでちょうど良い。極楽である。

腐葉土の泥を体じゅうに塗りたくる。(写真はネットより採録

泥を塗って最初に入る第一の湯。第四の湯まである。

 その後、全部で4つある浴槽に順番に入っていく。少しずつ透明なお湯になっていき、特に最後の温泉は42度でかなり熱い。鬱蒼と木々が茂る中で温泉に入り、遠くの山を眺める。昨日の海での日焼けが癒されるような感じがする。

 

 ひと風呂浴びた後、車でPort Denarau Shopping Centerに赴きシーフードを食べる。本日はフィジーの祝日で繁華街のお店はかなり閉まっているとのこと。ホテルに戻り、午後はホテルのプールで日光浴をしながらノンビリと本を読む。夕方、一昨日ご飯を食べた近くのレストランで地元の芋(カッサバ)とカレーのセットとチャーハンをテイクアウト。ホテルの自室にて食べる。早々に就寝。

 

Port Denarau Shopping Center。お洒落なレストランも多い。

 最終日。空港へ。到着した時には別ルートで出たので気づかなかったが、出国口はレストランやらお店が充実している。普段からお土産を買うことはほとんどないので、時間になるまでボーッと過ごす。機内に乗り込むと乗客は少なめで、4人掛けの席をカミさんと2人で占拠。往路同様チキン料理が続く。でもウンザリすることはなく、味付けが実に旨く飽きない。本を読んでいたらあっという間に成田到着。機内では冷房が効いていて真冬並みに寒いので、復路ではパーカー2枚を着込んでみた。これは正解。

 

 やはり海外に出ると気持ちのスイッチがカチンと入れ替わり、心から気分転換できる。何よりマスクをしないといけない場面も全くなく、あの3年続いたコロナが終息しているんだということを実感。国内に閉じていた気持ちを、そろそろ外にむけていかなければならないんだと実感できた旅だった。途中で出会った同じくらいの年恰好のご夫婦たちも「体が動くうちにあれこれ体験しとかないとね」という意見はみんな同じ。何より、旅好きのご夫婦はみんな仲良さそうだった。

 

 そして、フィジーを訪れて思ったこと。それはフィジーという国の一番の魅力は陽気でノンビリしていて、親切な人たちだということ。"BULA!"とい掛け声や笑顔とともに細やかな心遣いをしてくれる。料理も美味しく、再度訪れたい国の一つとなった。次は島巡りの旅なども良いな。